初監督作『3泊4日、5時の鐘』が、現在開催中の大阪アジアン映画祭 大阪アジアン・オンライン座(3/3-3/21)で見ることができます。
この映画は2014年に撮影され、モロッコのマラケシュ国際映画祭を皮切りに12の映画祭に招待、3つの賞を頂きました。
そのマラケシュ国際映画祭での回想録を、昨年、鎌倉市川喜田映画記念館で開かれた「映画祭のすゝめ〜ぐるり映画ポスターの旅〜」の展示用に寄稿したのですが、今回は許可を頂き、こちらのブログに転載します。
KITANO,KORE-EDA,,,YOU!
本文 私にとって初めての映画祭はアフリカはモロッコ、マラケシュ国際映画祭。モロッコ王室がスポンサーとのことで、入国審査でパスポートチェック無し、ホテルはポール・マッカートニーが歌った「ラ・マムーニア」が用意され、パトカー先導のもと上映会場に向かうなど上映前からぶっ飛んだ出来事の連続でスタートを切った。
初監督作『3泊4日、5時の鐘』のワールドプレミアは席数1400という、これまた日本にないスケールの会場で行われた。浮き足立って映画を見ていると、前方からクスクスと女性の笑い声が聞こえてきて、「ああ、映画が伝わっているんだ」と少しばかり安堵したのも束の間、その女性が審査員長のイザベル・ユペールであることが終映後にわかる等、俄には信じられない経験が映画祭期間中続くことになる。
クロージングパーティーでイザベル・ユペールが「好きな日本の映画監督は?」という質問に「KITANO,KORE-EDA,,,YOU!」と答えたのはもはや夢かうつつか定かではないが、いつか、もう一度同じ質問ができることを密かに願いつつ、今日も明日も地に足をつけて映画作りに励みたい。
※展示時より一部加筆・修正をしています。